テキストサイズ

なんやかんやでモテる主人公

第9章 ありきたりな温もり




彼の吐息が耳にかかって
くすぐったい……










シャリ……









太陽が顔を出して、雪を少しずつ…少しずつ…溶かしていく……











ちょっと!太陽さん!









まだ冬ははじまったばっかなんですし
まだ、雪。
溶かさないでくださいよ?












私の心の叫びを読みとったのか
雲に隠れていく太陽。








これでいいのだって…っ……


いくらなんでも寒いよね…(笑)











彼に抱きしめられながら私は








「行きの駅で、コーンポタージュ奢ってよね?」









″私のハグは高いんだからね?″っと言うと雪を丸めて投げてくるゆう。









「コーンポタージュ並みに安いから(笑)」







へへっウソ(笑)って笑う彼に私は
雪を丸めてやり返えした。














「もー!!早く行こー!!」










善は急げだって!そう言って駅まで
ゆうと競争して行った。












「はぁ…はぁ……っ……南…こっちこっち…っ!!」










「わ…分かってるっつーの…っ…」










く…苦しいー!


息苦しいっスよ…ゆうさん!!













「よし!奢ってね?」










チャリン‥








「しゃーねーなー」









ガコン……










ほいっと私の前にコーンポタージュの缶を出したと思えば、ひょいっと上に上げられてしまって…










「届く?届かないよねー」










ひょい…ひょい…っ!







何度もジャンプして挑戦するものの
上手くいかず、見下げるように見るゆうは、とても楽しそうで…











ガチャン……ゴクゴク……







「もー!!飲まないでよー!!私のコーンポタージュ‥」








すると‥

ストーリーメニュー

TOPTOPへ