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「ははは……」






下を向いたまま笑う先輩。









「知ってたんだー」











そう言って、顔を

あげた先輩は…今まで

見たことがない顔をしてて……












「知ってて…よくここまで来るよな？(笑)

最初から、俺が本気じゃないって事も
気づいてたんじゃねーの？」











ー‥ズキッ









胸の傷はまた私の意志を無視して疼く。












やっぱり私ってそんな存在だよね？



強がるけど本当はそんなに強くない。






誰だって信じるじゃん……



誰だって信じたくなるじゃん……







誰よ…信じさせたの…






私が少し涙をこらえると

彼はまた口を開いて…




「知ってて、俺に捕まるなんて

本当はお前もヤりたかっただけじゃねーの？」








だって…俺らそんな関係だろ？




って笑う先輩。









パシンッー‥








「へ？」
　






響きわたる痛々しい音。



そして、私の

手のひらに感じる








痛み。