なんやかんやでモテる主人公
第14章 ありきたりな光
満月の夜。
なんか不吉だなぁ。
「お茶熱いから気をつけてね?」
コトッー‥
コトッー‥
コトッー‥
「サンキュー。南」
そう言って、私を後ろから
抱きしめる兄。
ーボゴッ!
「ってか南ちゃん、超可愛いくなっちゃってー。俺と付き合う?」
「マジ細いし、モテるでしょ!!」
「健介の妹とは思えんよなー!」
なー!っと
声を揃える、やかましい集団。
「やかましい!南は俺んだ!…………うっ」
「お前が一番やかましいわ!」
そう言って、部屋を出ていく私。
そう。今日は、兄の友達が3人程
泊まりに来ています。
はぁ……なんで先生は
いないのって…。
ついてないなー‥
「南ー。ビール持ってきてー」
くそっ。
バカ兄貴。