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↑逆転↓御斗戯世界

第11章 再び参上!第六王国

【Side: 璃斗】


さっきから通行人の視線が痛い。周りは着物ばかりだけど、洋服の人も何人かいる。その人たちは、腰に武器を携えたり荷物が多いから、ここの住人ではないのがわかる。きっと私と同じ旅人なんだろう。だがしかし、何故私はこんなにチラチラと見られているのだろうか?

「さっきから見られてるよね?」

それも、あまりいい風に見られてはいないらしい。私を見ては、通行人同士顔を見合せ何か話している。笑い者になっているわけでもなく、かといって余所者に対しての嫌悪があるわけでもなさそう。とても居心地が悪い。

「どうすんの?これじゃあ悪目立ちよ。」

「確かにな。こうも注目されたらやりにくい。………こい。」


ウィザードは何か思案したあと、私の手を引いて、近くにあった細い路地に入った。外見以上に狭いそこは、二人で入ると当たり前だけどなお狭い。

しかしそこで、私は信じられないものをみてしまった。



《指名手配書 10000000§》

薄暗い路地に張られた、アニメでよく見るような指名手配書に書かれていたのは、まさに私だった。ちょっと似てないけど、髪色とか外見とかで私だというのがわかった。ほんと、顔は似てないけどね!にしても凄い値段………。1280000§で家一軒建つのに、10000000§ときたらもうすごい豪邸が建つのでは?

「これが原因か………。」

「私そんなマズイことしたかな?」

こんなに賞金がかけられるような悪行をした覚えがない。こっちにきてからわけわかんないことが多すぎて、ろくにアクションを起こしてないし、誰かに恨みを持たれるようなこともしていない、と思う。


「反逆罪、だな。」

「え、反逆罪………?誰に?」

「この国のトップを考えてみろよ。」


あ。なるほど。

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