↑逆転↓御斗戯世界
第11章 再び参上!第六王国
【Side: 璃斗】
ここはかぐや殿下が治める国、私はこの世界にきてすぐ、殿下にお世話になったんだった。知らない間に捕まって、イケメン殿下に会って、ウィザードが助けにきた。“ジュリエッタ”さんに扮して。
でもそうなると、悪いのは私じゃなくない?だって、あの時私はジュリエッタさん(中身はウィザード)に連れ去られたも同然なんだし、私、殿下に対して反抗もしてないし、むしろ被害者だと思うんだけど。
「その件は、アンタが悪いんじゃないの?私何もしてないわよ。」
「セリニ・ジリアにとって、ジュリエッタ、という名前はとても大きな意味をもつんだよ。」
「はぁ。二人はどういう間柄な訳?」
「俺は、犬猿の仲、という言葉はこいつらのためにあると思ってる。そんなかんじだ。」
つまり、二人は最上級で仲が悪いと。それでようやく合点がいった。ウィザードはジュリエッタに扮して私を拐うことで、その罪をジュリエッタに押し付けて自分は危険を回避したわけだ。なんとまぁ、いい性格してるというか。これは絶対友達いないな。
そんなことよりも、だ。指名手配されてちゃ、冒険の醍醐味である村人に話しかけるイベントすらできない。これでは勇者は、悪の根城に住む魔王の情報が手に入らないじゃないか。まぁ、私たちは魔王退治が目的じゃないんだけどね。もしかしたら、すでに通報されているかもしれないわね。
そこでふと、指名手配の私の似顔絵をみた。相変わらず、大体の外見は私そのまんまだけど、顔は全然似ていない。私の服装は見慣れない異国の服、と記されている。ということは、この髪と服をどうにかするばいいわけね。
とはいっても、ここに着替えはないしそもそも目の前にウィザードいるし………。店に入って服を買おうものなら、すぐに取り押さえられてしまうかもしれない。
「うぅー………う?」
「何かいい案でも浮かんだか?」
そうだ。私には、目の前で眉間にシワを寄せて難しい顔をしている魔法使いからもらった、スペシャルアイテムがあったんだった!
ポケットから私はそれを取りだし、すぅ、と息を吸って呟いた。
「私を、第六王国の町娘にしてください!」
ここはかぐや殿下が治める国、私はこの世界にきてすぐ、殿下にお世話になったんだった。知らない間に捕まって、イケメン殿下に会って、ウィザードが助けにきた。“ジュリエッタ”さんに扮して。
でもそうなると、悪いのは私じゃなくない?だって、あの時私はジュリエッタさん(中身はウィザード)に連れ去られたも同然なんだし、私、殿下に対して反抗もしてないし、むしろ被害者だと思うんだけど。
「その件は、アンタが悪いんじゃないの?私何もしてないわよ。」
「セリニ・ジリアにとって、ジュリエッタ、という名前はとても大きな意味をもつんだよ。」
「はぁ。二人はどういう間柄な訳?」
「俺は、犬猿の仲、という言葉はこいつらのためにあると思ってる。そんなかんじだ。」
つまり、二人は最上級で仲が悪いと。それでようやく合点がいった。ウィザードはジュリエッタに扮して私を拐うことで、その罪をジュリエッタに押し付けて自分は危険を回避したわけだ。なんとまぁ、いい性格してるというか。これは絶対友達いないな。
そんなことよりも、だ。指名手配されてちゃ、冒険の醍醐味である村人に話しかけるイベントすらできない。これでは勇者は、悪の根城に住む魔王の情報が手に入らないじゃないか。まぁ、私たちは魔王退治が目的じゃないんだけどね。もしかしたら、すでに通報されているかもしれないわね。
そこでふと、指名手配の私の似顔絵をみた。相変わらず、大体の外見は私そのまんまだけど、顔は全然似ていない。私の服装は見慣れない異国の服、と記されている。ということは、この髪と服をどうにかするばいいわけね。
とはいっても、ここに着替えはないしそもそも目の前にウィザードいるし………。店に入って服を買おうものなら、すぐに取り押さえられてしまうかもしれない。
「うぅー………う?」
「何かいい案でも浮かんだか?」
そうだ。私には、目の前で眉間にシワを寄せて難しい顔をしている魔法使いからもらった、スペシャルアイテムがあったんだった!
ポケットから私はそれを取りだし、すぅ、と息を吸って呟いた。
「私を、第六王国の町娘にしてください!」