↑逆転↓御斗戯世界
第2章 始まりはいつも突然
【Side: 璃斗】
駅には、帰宅のためサラリーマンや買い物帰りの主婦もいた。夕方というのは最もよく混雑する時刻だけど、剣道部が丁度その時間に終わるから、わざわざ待つのもしゃくだと思って、私たちはいつもこの時間帯の電車に乗って帰っていた。
今日も今日とて、この狭苦しい電車に乗らないといけないと考えるとため息がでてきくる。痴漢なんてものは、私が帯刀しているのに気付くとそそくさと手を引く。それでいいのよ。最近は少しだけ減った気がする、スカートの下にがっつりジャージはいてるからかな。
ふと、あることに気づいた。
「なんか…人がいつもより、」
誰に話しかけたわけでもないけれど、無意識のうちにでていた独り言のような私の呟きに、威王が答えた。
「多い、な。」
「あ、その言い方かっこいい。これから使お!」
「お前な…」
呆れ顔でこちらを見やる威王は、辺りに目配せしていた。
いつもこの時間帯は混んでいるのは知っている。でも今日はそれよりも多い気がして、ホームには結構な人が居て、今日は帰れるのか、と思ってしまうほどだった。これは何かのフラグか…!?
次の電車まであと10分。
駅には、帰宅のためサラリーマンや買い物帰りの主婦もいた。夕方というのは最もよく混雑する時刻だけど、剣道部が丁度その時間に終わるから、わざわざ待つのもしゃくだと思って、私たちはいつもこの時間帯の電車に乗って帰っていた。
今日も今日とて、この狭苦しい電車に乗らないといけないと考えるとため息がでてきくる。痴漢なんてものは、私が帯刀しているのに気付くとそそくさと手を引く。それでいいのよ。最近は少しだけ減った気がする、スカートの下にがっつりジャージはいてるからかな。
ふと、あることに気づいた。
「なんか…人がいつもより、」
誰に話しかけたわけでもないけれど、無意識のうちにでていた独り言のような私の呟きに、威王が答えた。
「多い、な。」
「あ、その言い方かっこいい。これから使お!」
「お前な…」
呆れ顔でこちらを見やる威王は、辺りに目配せしていた。
いつもこの時間帯は混んでいるのは知っている。でも今日はそれよりも多い気がして、ホームには結構な人が居て、今日は帰れるのか、と思ってしまうほどだった。これは何かのフラグか…!?
次の電車まであと10分。