↑逆転↓御斗戯世界
第2章 始まりはいつも突然
【Side: 璃斗】
「ねぇ、聞いて!そう言えば、今日面白い話聞いたんだよ!」
次の電車が来るまで駄弁っていた時、そういえばと私は思い出したように、いい笑顔で話を切り出した。
「で、何の話?」
「それがさ、今日プレゼンの授業があったじゃん?あれで、おとぎ話のことやってた子がいるんだけど、白雪姫ってキスで目が覚めたんじゃないんだって!」
「あぁ、喉にリンゴが詰まってて取れたってやつだろ?」
先に威王の馬鹿が言うから、私は面白くなさそうにジト目で無言の圧力をかけた。しまった、と思っていそうな顔を威王が浮かべたと同時に私は竹刀で、威王の脛をうった。
「い、てぇっ!」
「………」
私より先に言うなんてタブーすぎるでしょ!もちろん、私はムスッとした表情で、舌を出して渾身のざまぁ、を繰り出した。威王は地味に痛い右脛を擦り、軽く出た涙を拭っている。ちょっと強ずぎたかな。
「その、口より先に手が出る癖、どうにかならないのか?」
「しょうがないよ、私のエンペラーソードが、主を傷つける者は許さないって言ってるもん。」
「いや、ソードマスターの俺には、壊れちゃうからもっと優しく使え、と言ってるぞ。本音が出ちゃってるよー。」
「いや、それは大魔王威王に騙されてるだけだから。エンペラーソード!主は私よ、戻って来なさい!」
「甘いな…時すでにお寿司だ!」
「なん、だと!?………ふっ、お寿司?」
思わず二人してぷ、と吹き出した。馬鹿すぎる会話だが、ノッてくると案外楽しい。周りの数人がこちらを見ているけど、構わず笑い声を発する。これだから威王は一緒にいて落ち着く。数少ない友人の中で、最も居心地がいい。恥ずかしいからこんなこと絶対言わないけど。
いつも通りの日常、のはずだった。ここまでは。
でも、次の瞬間からそうではなくなったんだ。
「ねぇ、聞いて!そう言えば、今日面白い話聞いたんだよ!」
次の電車が来るまで駄弁っていた時、そういえばと私は思い出したように、いい笑顔で話を切り出した。
「で、何の話?」
「それがさ、今日プレゼンの授業があったじゃん?あれで、おとぎ話のことやってた子がいるんだけど、白雪姫ってキスで目が覚めたんじゃないんだって!」
「あぁ、喉にリンゴが詰まってて取れたってやつだろ?」
先に威王の馬鹿が言うから、私は面白くなさそうにジト目で無言の圧力をかけた。しまった、と思っていそうな顔を威王が浮かべたと同時に私は竹刀で、威王の脛をうった。
「い、てぇっ!」
「………」
私より先に言うなんてタブーすぎるでしょ!もちろん、私はムスッとした表情で、舌を出して渾身のざまぁ、を繰り出した。威王は地味に痛い右脛を擦り、軽く出た涙を拭っている。ちょっと強ずぎたかな。
「その、口より先に手が出る癖、どうにかならないのか?」
「しょうがないよ、私のエンペラーソードが、主を傷つける者は許さないって言ってるもん。」
「いや、ソードマスターの俺には、壊れちゃうからもっと優しく使え、と言ってるぞ。本音が出ちゃってるよー。」
「いや、それは大魔王威王に騙されてるだけだから。エンペラーソード!主は私よ、戻って来なさい!」
「甘いな…時すでにお寿司だ!」
「なん、だと!?………ふっ、お寿司?」
思わず二人してぷ、と吹き出した。馬鹿すぎる会話だが、ノッてくると案外楽しい。周りの数人がこちらを見ているけど、構わず笑い声を発する。これだから威王は一緒にいて落ち着く。数少ない友人の中で、最も居心地がいい。恥ずかしいからこんなこと絶対言わないけど。
いつも通りの日常、のはずだった。ここまでは。
でも、次の瞬間からそうではなくなったんだ。