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↑逆転↓御斗戯世界

第11章 再び参上!第六王国

【Side: 璃斗】

また迷子になりました…ということもなく、無事に綿菓子的なものを入手した私の腕にはたくさんのお菓子がある。色々町を見ていたら、ついつい手がのびちゃって気付いたら腕には抱えきれんばかりのお菓子の袋が。おかしいなぁ…お菓子だけに。いや、今のは無しで。



ウィザードは甘いものが苦手らしく、私の腕のなかのお菓子たちを見て顔色を悪くしている。さっきもいっぱい買いすぎちゃったから分けてあげようとしたら、全力で拒否された。甘いものが嫌いなんて、人生損してるわよね。

それにしても、このお菓子たち、すごく美味しい。最初に買った綿菓子なんて、もう絶品すぎて、現実世界にもって帰りたいくらい!あんなに安いのも驚きだ。

「本当にいらないの?美味しいわよ?」

「いらねぇっつってんだろ。そんなもん食ったらゲロ吐く。」

「おいコラ。」


誰も聞いてなかったからいいものの、今の発言じゃそのお菓子が不味いっていってるみたいで誤解されそうだった。何よ、吐くって。大体、この魔法使いはいつも直球なのよ。うるせぇとかやめろとか、もっとオブラートに包んで欲しいものだわ。


「それで、この後はどうやってかぐや殿下に会うの?」

「問題はそこだな。どうやってあいつとゆっくり話すことができっかな…」

「うそ、何にも考えてなかったの?バカなの?」

「うっせぇ。」


なんということでしょう。勝手に連れ出しといてノープランとか信じられない。

一国の王さまとゆっくり話せる方法とかそうそう思いつかないし、ましてやそんなこと考えたこともない。それに、会った途端、牢屋にぶちこまれて死刑なんじゃ?

手元にあるお菓子をつまみながら、道の真ん中でウィザードと二人で考え込む。通行人はそれほど多くはなく、道も広いから迷惑にはなっていない。

いくら考えても良い案は出ず、時間だけが過ぎて行く。一刻も早く帰らなければ行けないのに、こんな初期段階で止まっていたらいつまでかかることやら。

「よし。」

こうなったらRPG特有の、町人の話からヒントを得る作戦でいこう!

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