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↑逆転↓御斗戯世界

第11章 再び参上!第六王国

【Side: 璃斗】

確か昨日、ウィザードの隠れ家でこの世界の仕組みみたいなのを教えてもらった際にそんな話を聞いた気がする。

悪魔が暴れないように、崇めて七つの国を作った。その七匹の悪魔というのが、かの有名な七つの大罪の悪魔であり、それぞれの国の王、サクセサーに憑く。

うん、授業内容は完璧ね。ということは、この第六王国のサクセサーであるジリア王は、嫉妬の悪魔に憑かれているっていうことか…。私には嫉妬というより、憤怒に見えたけれど、あれ以上に怒りっぽい王様がいるわけね。その人といずれ会わなくちゃいけないと考えると、とても気が重たくなるわね………。


「でもどうして?嫉妬の悪魔を宿してるのはジリア王だけでしょ?」

あんまり聞かれてもいい話ではないから、二人して小声でやり取りをする。それによってさらに周りからの視線が痛いけれど…

「どうしてだと思う?」

質問を質問で返された。なんだか課外授業をしているみたいな気になって、少し楽しい。あー、早く帰って授業受けたい!まさに、夏休み中盤に起こる休み長すぎて学校早く行きたい病と同じ現象だわ。


「王である悪魔を崇めるうちに、それが移っちゃったとか?」

「大体あってるな。まぁ、78点くらいだ」


む、また微妙にリアルな数字を提示するわね。高校のテストでよくとるありがちな点数に喜んで良いのかわからないけど、ウィザードが前みたいに飴をくれたから、合格ってことにしておこう。なになに……”流星豆のコーヒー味“とな。美味しそうなやつでよかった。

「それ旨いぞ。俺が一番好きな飴だ」

「もらっていいの?」

「んなもんたくさん持ってるに決まってんだろ」

何故か得意気にそういうから、私はありがたくそれをポケットに入れて暇なときに食べることにした。

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