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↑逆転↓御斗戯世界

第3章 私と魔法使いとファーストキス

【Side: 璃斗】

……………………え?

今、私の身に何が起こっているのか、目の前にはフードが取れた、アイツの顔。意外と睫毛が長い。じゃなくて。そんな少女マンガのような乙女チックな台詞はおいておいて。

唇に、何か、あたってる………?もしかして、もしかしなくても…


(き、ききききき!!きす!?)

唇は塞がれてて、体は抱き込まれているこの状態、通り魔と遭遇した時よりも、頭の中はグルグルで、抵抗することも忘れていた。 キスされていると理解したとたん、顔に熱が集中した。きっと私の顔は真っ赤だ。

最初にも言ったように、私は色恋沙汰には疎い、らしい。つまり、私は生まれてこの方、誰かを好きになったことがない。付き合ってもいない。それよか、キスだってまだ…!

なんで、こんなことになっているのか、現在進行形でパニックになっている頭で必死に考える。

私、この人と初対面だよね?てか、この謎の男は私を知っているの…?

駅で通り魔に襲われて、謎の男に助けられたと思ったら電車に轢かれかけ、目が覚めたら殺風景な荒野で、そこで何故か知らない男にキスされている。

本当、何かのファンタジー小説のような展開に、もう私の思考はついてこれていない。

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