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↑逆転↓御斗戯世界

第6章 笑って

【Side:璃斗】

私を拉致ったこの男、たしかジュリエッタとか言ってたけど、はっきりいって知り合いでもなんでもない。でも、何故かさっきの宮殿で尋問にあったとき、私はジュリエッタという名前を知っていた気がした。いや、もちろん本当にこんな奴、しらないんだけどね。

というか、私はてっきり女の子だと思ってたよ!ジュリエッタって可愛い名前だな、名前のニュアンス的に“ロミオとジュリエット”みたいとだな、なんてことを思ってたし。

蓋を開いてみれば、綺麗なピンク色のサラッサラの長髪で、黄緑の瞳を持った、これまた凄い顔が整ってる青年だったわけだけど。前髪の左側を後ろに撫で付けて縛ってる感じな、かわった髪形である。そして、紳士的な立ち振舞いだった。あくまで、“だった”である。

あの時、いきなりあり得ない跳躍力でジャンプしたかと思ったら、次には背中から、あのティンカー●ルの様な青白い羽が出てきて─というかいつの間にか出ていた─、そしてフライアウェイなうである。

もうほんと訳がわからない。ここなんなの?ケイオスワールドって何?私は帰れるの?聞きたいことは山のようにあるのに、何一つ解決できない。

今まで本当に次から次へと話が展開して意識してなかったけど、ここにきて心に不安要素が浮かび上がった。

威王は、それとあの女の子は無事なのかな…?

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