↑逆転↓御斗戯世界
第6章 笑って
【Side:ウィザード】
どうしていつも、俺はこいつにこんな顔をされてしまうんだろう。悲しませたいわけでも、怒らせたいわけでもない。
いつも言い争いになってしまうのは、大概俺のせいだ。プライドが高く、思ってもないことがぽんぽんと口から出てしまう。以前、誰かにそう指摘されたことがあった。
目の前には今にも泣きそうなリトが、何も言わずただ立っている。泣きそうだけど、決して泣いてはいない、泣くのも疲れる、といった方が正確かもしれない。
頼むからそんな顔すんな。
「オイ…。」
「もういい。私一人でどうにかするからほかっておいて。」
その言葉を聞いた瞬間、もうプライドとかどうでもよくなるほど後悔した。数分前の、というかコイツを連れてきたの時の自分のあの最低な態度に苛ついてくるが、今はそんなことに時間を割いている暇はない。
ゆっくりと向きを変え、俺から離れていく彼女の腕をとった。実際、その小さい背中を抱き留めたかったけど、そうしなかったのは、自分の思うままに行動してまたコイツを追い込んでしまうとおもったからだ。
これ以上、コイツに負担をかけると、あの紋章が浮かび上がってしまう。それだけは防ぎたかった。
まだ、目覚めるには早すぎる。
どうしていつも、俺はこいつにこんな顔をされてしまうんだろう。悲しませたいわけでも、怒らせたいわけでもない。
いつも言い争いになってしまうのは、大概俺のせいだ。プライドが高く、思ってもないことがぽんぽんと口から出てしまう。以前、誰かにそう指摘されたことがあった。
目の前には今にも泣きそうなリトが、何も言わずただ立っている。泣きそうだけど、決して泣いてはいない、泣くのも疲れる、といった方が正確かもしれない。
頼むからそんな顔すんな。
「オイ…。」
「もういい。私一人でどうにかするからほかっておいて。」
その言葉を聞いた瞬間、もうプライドとかどうでもよくなるほど後悔した。数分前の、というかコイツを連れてきたの時の自分のあの最低な態度に苛ついてくるが、今はそんなことに時間を割いている暇はない。
ゆっくりと向きを変え、俺から離れていく彼女の腕をとった。実際、その小さい背中を抱き留めたかったけど、そうしなかったのは、自分の思うままに行動してまたコイツを追い込んでしまうとおもったからだ。
これ以上、コイツに負担をかけると、あの紋章が浮かび上がってしまう。それだけは防ぎたかった。
まだ、目覚めるには早すぎる。