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↑逆転↓御斗戯世界

第8章 お勉強の時間です。

【Side: 璃斗】

「はい、先生!質問であります!」

私がふざけて挙手をすると、ウィザードはサングラスをクイッと眼鏡に仕立てて

「発言を許可する。」

とノッてきた。案外空気読める人だった。驚きである。

「ということは、私がもっと早く死んでいたら、私のコピーもそれにあわせて死んでいた、ということでしょうか!?」

「ご名答。そのことからわかるように、逆に御斗戯世界のコピーがなんらかの原因で死んだら?ハイ、リトさん。」

今度は逆にこっちを当ててきやがった。そんなとこまで再現しなくていいよ!

モデルが死んだらコピーは消える。じゃあ反対に、コピーが死んだらモデルは…?

「影響なし、ということ?」

「おぉ、正解。飴ちゃんをあげよう。」

ウィザードが人指し指をくるくるまわすと、上から一つ、飴が落ちてきた。それを私にくれると、本を一頁、めくった。

あまり期待しないで飴玉の味を見ると──精霊華の蜜味、というとても美味しそうな飴だった。ポケットに入れておいて、お腹すいたら食べよっ。楽しみ!

「御斗戯世界でお前のコピーが死んでも、モデルであるお前が消えないように、コピーが死んでもモデルは死なない。全く影響を受けない。」

「へぇー、コピーも不憫ね。何も悪くないのに強制的に死ぬなんて。」

「まぁな。コピーは死ぬ、いうより消える、といったほうが正しいな。モデルが死んだせいでで消える時は紫色の粒子、コピー自身のせいで消える時は青色の粒子になって消える。」

モデルである私からしてみると、人が消える、なんて想像がつかない。綺麗、なのだろうか?

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