テキストサイズ

↑逆転↓御斗戯世界

第8章 お勉強の時間です。

【Side: 璃斗】

「……………………」

え、こ、怖!?えええええ、まさかそういう展開になるとは思っていなかったわ。背筋がすぅ、となって鳥肌がこれでもかっていうぐらいたって…

「それで、結局どうなっちゃったの!?」

「その後、クレアは身の危険を感じて逃亡、オーガストはクレアを失った喪失感から首を吊って自殺した。少女をバラバラにした後な。そして人々は、一人逃げたクレアを犯人として処刑した。」

なんという救いようのない話…。誰一人として幸せになれなかったのね。アーメン。

「顔色、酷いぞ。大丈夫か?」

ウィザードが私の身を案じた…だと!?明日は嵐だな、こりゃ。

「まぁ、大丈夫。ちょっと気持ちのいい話じゃなかったから。で、そのオーガストさんは、クレアさんがほしくて仕方なかった。だから強欲?」

「まぁ、そういうことだ。オーガストはクレアにすでに愛されていたが、それじゃあ足りなくてさらに愛情を欲した、って感じだな。クレアの“欲しいモノ”を、自分の“欲しいモノ”として強く欲し、他人のものも強奪した。」

それで強欲か…。本当に強い思念があるんだなぁ。他の王のモデルたちも、こういう暗い話なんだろうな。私は幸福者だし、きっと大罪のサクセサーにはならないな、うん。少し“傲慢”かもしれないけれど。

「それでオーガストが死んだと同時に、コピーであるジャックも消えた。そして大罪のサクセサーとして、ジャックが大罪の悪魔を宿らせ御斗戯世界に甦る。人々はジャックを王として崇める。大体の流れはこんな感じだな。」

………これは復習が必要そうだな…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ