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そうして、次の休みの日に私と陽は病院へ行くことになった。





いくつも電車を乗り継いで、大きな総合病院に着く。

緊張のせいか、来るまでの道のり、私も陽もほとんど口を聞かなかった。



もう10何年も会ってないって言ってたもんね…

そんな大事なところに、私なんかがいたらよくないと思うんだけど

陽が、一緒じゃなきゃ行かないと言い張って、結局来てしまった…。







陽のお父さんから聞いた病棟へ向かう。

ナースステーションで病室を訪ねた。



「櫻井由希子の家族です。病室を教えてください」



看護師さんに教えてもらった部屋へ向かう。

さっき…櫻井って言ったよね…



「陽…同じ名字なんだね」



離婚したんだと思ってた。



「…もうずっと別居してんのに、なぜか離婚はしてないんだ。

どうせ、あの男の世間体とかなんかだろ」



広くて静かな病院。

白い廊下を進んでいく。



「ここだ…」