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♡Hなアパート生活♡

第29章 さよなら

浩太とバイバイして、ひとりの部屋に帰る。



ひとりになると、やっぱり考えるのは…陽のこと。

やっぱりアパート出て、帰るのかな。

でも………そうしたら…………





ガチャッ…



「入るぞ」



いきなりドアを開けて入ってきたのは陽だった。



「…きゃあぁ!!!!
ドア開ける前に声かけてよっ///」

「うるせえな」



陽は勝手にソファに座る。

ず、図々しいやつ……





「……一緒に病院行ってくれてありがとな」



…陽がお礼言った…



「………それで、母さんが言ってた話なんだけど」



一緒に暮らしたいって話だよね






「お前はどうしてほしい?」

「えっ?私?!」



陽はじっと、私を見つめる。






なんで私に聞くの…?

そんなにまっすぐ見つめないでよ

私は……………





私は自分の気持ちを抑えるように、陽から目をそらす。



「そ、そんなの陽が決めることでしょ」

「お前がどう思ってるか知りたい」

「……そりゃ…家族は一緒に暮らした方がいいと思うよ。お母さんのためにもさ。

管理人なんてどうにでもなるでしょ」







本当は帰ってほしくない





「……それ、本気で言ってんの?」





ギュッ…


陽は後ろから私を抱きしめた。



「俺がアパートからいなくなってもいいの?もう会えなくても?」





なんで

なんでそんなこと、私に言うの





「……お前が…お前が残ってほしいって言うなら俺………」





え?今なんて……
頭が混乱する



本当の気持ちが喉まで出かかる





でも
浩太の顔が頭をよぎる……





「な、何言ってんの!帰りなよ~
家族はやっぱり一緒じゃなきゃ!

逆に、陽がいない方が平和だし!」



私は陽の腕をほどいた。



「……………そっか」



陽の顔、見れない



「……じゃそうするわ」



バタンッ…



陽は部屋を出て行った。








本当の気持ちなんて言えないよ



目に涙がたまる。目をつぶったらこぼれそう。



陽……陽……………



こらえてたのに、ついに涙が溢れる。



「…………っ…」



私は声を押し殺して泣いた。

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