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♡Hなアパート生活♡

第29章 さよなら

翌日、すっかり泣きはらした目で学校へ向かう。

あっためてみたり、冷やしてみたり、なんとかしようとしたけど、一晩中泣いて腫れた目はどうしようもなかった。



なんで陽は私にあんなこと聞くの。



帰ってほしくない

なんて言えるわけないじゃん



浩太を大事にするって決めたんだもん







「……結花…どうしたの?」



里香が心配そうに声をかけてくれた。



「里香ぁ…………」



もうさんざん泣いて、涙も枯れたと思ったのに、また涙が溢れてくる。



「私でよかったら話聞くよ」



私と里香は次の授業をサボって、屋上に行った。



里香に軽蔑されるのを覚悟で、陽と浩太のことを話した。



「…そっか…そんなことがあったんだねぇ」



里香は私の頭をよしよしと撫でてくれる。



「結花はさ、誰が好きなの?」

「誰って………浩太…だよ…」

「本当に?」



思わず返事に詰まる。





「話聞いてるとさ、結花は浩太くんが好きでいてくれるから、その気持ちに応えなくちゃって思って、無理して好きでいるように感じるよ。



好きって……そんな、好きでいようとか、大切にしよう、とか頭で考えて決めることじゃないんじゃない?



抑えようとしても溢れてきちゃう……

それが好きって気持ちなんだと思うよ」





…………私……




私…陽が…好き……?





「結花、素直にならなきゃ後悔するって」

「でも…浩太……」

「気持ちに嘘ついて付き合っていく方が、浩太くんに失礼だよ」



里香は私の手を握る。



「嫌なヤツって嫌われちゃってもしょうがないじゃん!

私は結花の味方だよ。

結花に幸せになってほしい…」

「里香……」





私は里香に抱きついてまた泣いた。

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