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♡Hなアパート生活♡

第11章 助けてくれたのは

汚いものを見るような冷たい目で男を見下ろす陽。

その手には、大きくて分厚い図鑑。

……それで殴ったのか…

驚きのあまり、動けずにいる私に、ずんずん近づいてくる。




バサッ





無言のまま、自分が着ていたブレザーを放った。

私も何も言わないまま、ブレザーをはおる。おっきくてあったかい…

そのとき自分の体がガタガタと震えているのに気付いた。




「帰るぞ」




陽は私の荷物を持ち、腕をつかんでたたせて、そのまま歩き出す。

あわてて着いていくが、歩くのがはやすぎて何度もよろける。

足も震えてうまく歩けないのだ。

でも陽はそんなことおかまいなく、どんどん歩く。

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