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はじめて付き合ったのは高校に入学して間もない頃だった。

相手は二つ上の先輩。
今でいうなかなかのイケメンで学校でも名の知れたワルだった。
よりによって、こんなおとなしく正統派（ハタから見れば）なワタシを口説いてくるとは思いもしなかった。

すぐに気に入られたことが知れ渡り、注目の的になった。
決して好きではなかった。興味もなければ関心がもてなかった。
恋愛自体に興味がないワタシにはどっちでもよかった。ただ外野がうるさかったため付き合いを承諾し、そこから長年付き合いは続いた。

はじめて身体が一つになったときも、いたってワタシは冷静だった。
見かけと違い、大切に扱ってくれる彼を傷付けまいと感じているフリはした。そのフリは付き合いが終わるまできづかれることはなかった。