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白い雪のような

第1章 待ち遠しい再会

一旦家に帰り、
慌ただしく旅行カバンを掴むと
ドタバタと家を出て行こうとする。

「洸太!ちょっと待ちなさい!」


ギクッ


靴を履きかけていた洸太は
そろりと振り返ると、
仁王立ちの母がそこにいた。

「あんた…
朗くんが呼びに来るまで
家にいろって言われてるでしよ?
まったく…
少しは落ち着きなさいよ」


ギクギクッ


「だって、朗のやつ遅いから…」

「なんでも自分の
ペースで考えないの!
朗くんが来るまで
おとなしく待ってなさいよ…
お母さんだって
あんたに持たせたいものの
用意してるんだから」


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