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白い雪のような

第4章 雪解け道

何も感じない。


この手じゃない。


なのに…


「洸太…これも条件反射?」

「……」

泡まみれの手で
ユルユルと洗われていくうちに
微かに反応してしまった。

そんな自分が恥ずかしくなって
何も言わないでいると、
朗の手は離れ、
泡が流された。

はっきりと現れる
反応してしまった自分を
目の当たりにすると
恥ずかしさが増した。

「もう、いい…」

「ホント、洸太はかわいいよね」

「っ!!
お前が可愛い言うなよ!」

「だってホントだもん」

にっこりと笑う朗の方が
可愛いとは言わないでおいた。

その笑顔にほっこりした洸太は
少し気が紛れた。







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