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白い雪のような

第1章 待ち遠しい再会

この奥に惺がいる。

大丈夫、ちゃんといる。

「惺兄!」

「洸太!…っと、相変わらずだね」

洸太は布団に寝ている惺に
ダイブして抱きついた。


惺兄の匂い。

ふわっと香る優しい匂いと、
消毒の臭い。


やっと会えた…


抱きついたままでいると、
惺は洸太の頭をヨシヨシする
みたいに撫でた。

「惺兄…会いたかったよぉ」

「洸太は元気そうだね、背伸びた?」

「うん!もう140㎝超えたよ、
俺、絶対180㎝は欲しい!」

頭を撫でられているのは心地いい。

だから洸太は気づかない。

惺の切ない表情を…




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