向かいのお兄さん
第14章 影
「…勉強してんのかな…?」
なんて考える
明日は土曜だ
美咲を今から呼び出しても、なんら問題もないだろう
「まぁ、あいつエロいこと好きだからな」
そう自分に言い聞かせ、直也は美咲に電話した
《もしもし?》
「…」
この声、久しぶりに聞いた気がする…
数週間ぶり?
《何?》
「今から俺ん家来て」
《はぁ!?逆方向じゃん
せっかく〇〇駅まで来たのに、今から家に来い!?》
「…」
なんか怒ってるけど、まぁいいや
「何で駅前にいんだ?」
《何でって…あんたが来いっつったんでしょ!?》
「はあ?言ってないし」
《はあ!?お前…っああもう、行けばいいんでしょ!?》
ブチンと、勢いよく電話を切られた
…なんか誤解あったけど、やった
直也は、その辺に散らかしたDVDなどを片付けにはいった