向かいのお兄さん
第19章 心から
20分か…いや、もっとそれ以上か
ずっと抱き着いたままだった直也は
ようやくあたしから離れた
そしてポケットから携帯を取り出して
メールかな
何か打ちはじめた
『…』
さすがに、人の勉強ばっか見るなんて飽きるよね…
なんて考えていると
聞き覚えのある"声"が鳴った
《はっ…ぁああっん…あ、だめぇええ!!///》
『…』
久々に聞いた
あたしの、喘ぎ声…
するとまた直也は、携帯を打ちはじめた
ま、まさか…
『ちょ、何勝手に鳴らしてんの!?
まさか流したなんてこと…!!』
と
慌てて直也から携帯を奪い、画面に目をやった