向かいのお兄さん
第34章 何で
あたしは
朝食を食べることも忘れて
クッションを抱きながら
ソファーに座り込んだ
心臓が
速い
良い意味でではない
妙な圧迫感で
心臓が
握り潰されそうなんだ
何で直也があんな表情見せたのか
何で直也が"ごめん"だなんて謝ったのか
全然
見当もつかなくて
…嫌な予感しかしないのは
何でかな…
『…メール』
そうしよう、夜になったら、直也にメールしよう
話す内容なんて全く考えてないけど…
夜が待ち遠しかった
早くこのモヤモヤを晴らしてしまいたくて
一日中
携帯を持って歩いた