向かいのお兄さん
第42章 お正月
手を合わせて、いただきますって言って、箸を付ける
「あ、美味い」
『ほんと!?///』
正直、おせちを作ったのは初めてだったので、味には自信がなかった
けれどその一言で心底安心する
「美味い美味い、昔食べた母さんのおせちの100倍は美味い」
『え、やだそれ誉め過ぎだし///』
「市販のおせちと同じくらい美味いよ」
『…』
は?
「うわっ、何すんだよ!!
黒豆投げんじゃねーよ!!」
『うっさいうっさい!!
何よ、あたしの料理は市販レベルかよ!!』
「十分じゃねぇかよ!!」
黒豆を3、4粒投げ、あたしはまた食べ出した
『…ってことはさ、直也のお母さんって…』
「ああ、料理、くそまずい」
もう、苦笑するしかないでしょう