刑事とJK
第32章 いざ出陣
千花は腕を支えにして、
斉藤の近くへにじり寄った
「…あのよぉ…」
「なんでございましょう?」
「前にも言ったけど…
あんたもこんな無理矢理な結婚話に、
真面目になることねぇんじゃねぇか…?」
「つまり?」
千花は首を傾げた
「つまり…、オレみたいな奴と結婚させられるより、
自分が好きだと思った奴と結婚した方がいいんじゃねぇか?」
「わたくしは、そのつもりでございますよ?」
「…は?」
「初めて正貴さんにお会いしたときに
そうおっしゃられて、
わたくしは本当に正貴さんを好きになりました」
斉藤は目を真ん丸にさせた
「冗談やめろって…」
「わたくしのこの気持ちを
冗談だとおっしゃるのですか…?」
千花は自分の胸に手を当てた
わざとかそうでないのか分からないが、
千花は着物を崩して首や太ももをちらつかせる
「…本気だったら、わりぃ…
でも、オレは結婚しねぇからよ…」
「嫌でございます…!!
わたくしは正貴さんが好きでございます…!!」
千花は斉藤に抱き着いた
「お、おい…///」
「正貴さん…」
千花は顔を上げた
「接吻して下さいまし…///」
「せっぷ…!?
し、しねぇって!!
何言ってんだよ!!??」
千花はその目に涙を浮かべる
「わたくしは…
心から正貴さんを好いてございます…///」
声も少し震えていた
「…」
斉藤は千花の肩を掴み、
体を起こさせる
顔を向き合わせ、
ゆっくりと顔を近づけた