刑事とJK
第49章 有人島サバイバル
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辺りは
本当に静かだった
空には満天の星
「…腹減った」
そんな中、
斉藤はまだ木に縛られたままだった
誰もいない
みんな、寝静まってしまった
「…食っときゃ…よかった」
力が入らず、頭が垂れる
サク サク サク
草を踏む音が聞こえる
斉藤はゆっくり顔を上げた
「…ゆうひ…」
真っ白の服を着せられたゆうひが、そこにいた
「お前…なんつぅ服着てんだよ?」
斉藤は苦笑した
しかし、ゆうひの顔は笑わない
『…斉藤…
何か、食べた?』
「こんな居心地わりぃとこの
食いもんなんざ食えるか」
ゆうひは、サクランボのような小さい果物を
斉藤の口もとに運んだ
「いーらーね」
『食べて…』
「食わねぇ」
斉藤は維持でも口を開けようとしない
『…』
ゆうひは自分でサクランボを口に入れた
一緒に、斉藤の顔を手で包み込み
キスをした
「…」
ゆうひの舌は斉藤の口を開かせ
上手にサクランボを受け渡した
サクランボが斉藤の口に入ると、
ゆうひは唇を離した
「…」
斉藤は黙って、
ゆうひから渡ってきたサクランボを喉に通した
「…腹減ったよ」
『もっと、持ってくるよ?』
「いらねぇ。
お前が作ったもんが食いてぇ」
『…』
ゆうひはもう一度キスした
その唇は
小刻みに震えていて
もし今、自分の腕が自由に動かせたなら
絶対、抱きしめていた