刑事とJK
第74章 修行僧再び
―――――――――――
『で?』
ゆうひはコンをテーブルに着かせ、自分と斉藤はその前に座った
『何しに来たんですか?』
ゆうひは明らかに不機嫌だった
斉藤も、この時のゆうひにだけはちょっかいを出さない
「実は俺、山篭もりしてました」
『知ってます』
コンは椅子の上でも座禅を組んでいる
「男を磨いた俺を、
斉藤先輩に見てもらいたくて来ました!!」
「えー…」
めんどくさ…
「そして親友のシゲから、
斉藤先輩の後輩の座を奪うためでもあります!!」
勝手にやってくれー…
「お、もうすぐ仕事の時間だな…じゃ」
斉藤は席から立ち上がり、着替え始めた
『あ、シャツ洗っといたよ』
と、ゆうひが
干してあるシャツに手を伸ばそうとしたとき
コンが先にそのシャツを取った
『(は…?)』
「斉藤先輩、お着せしますよ!!?」
コンはバンッとシャツを広げた
「いやいや、自分で着るって」
「そうですか、では!!」
ズイッとシャツを斉藤に渡した
『…あ、ハンカチ持ってく?』
ゆうひは今度はハンカチを取ろうとしたが
またもやコンに先を越された
「どうぞ斉藤先輩!!」
「お、おう…」
『…』