刑事とJK
第82章 刑事と爆弾狂
「うん。
アミューズメントパークのオープンセレモニーで、夜に花火が打ち上がる予定だったんだよ」
小泉は上を指差した
「楽しみにしてたのに、何か邪魔(事件)が入って見られそうにないから、
腹いせに仕返ししに来た」
も…目的が幼稚すぎる…
『ほんとに…花火が好きなんだね』
「まあね、でもおかげでゆうひちゃんに会えたし
結果オーライかな」
『それはどうも…』
「…喋ってねぇで、さっさと行くぞ」
斉藤はもう一度中央塔の入口まで歩いた
鉄格子を開けようと試みるが、やはり開かない
「小泉、扉壊せ」
「俺は便利屋じゃないんだよ?」
小泉は鉄格子に触れ、首を横に振った
「これは無理だね。
扉は壊せても、鉄格子は壊れない
結局通れないことに変わりはない」
『じゃあやっぱり、管理塔ってとこに行かなきゃダメなのかな…?』
…出来ればそれは避けたい
管理塔へ上り、また戻ってくるのには時間がかかる
今この場で鉄格子を何とかして
早く先に進みたい
「二手に…分かれっか…」
斉藤が二人に提案した
「小泉、管理塔に行ってくんねぇか…?」
「斉藤が俺に頼みごと?
うわぁ前代未聞」
こっちだって反吐が出そうなくらい嫌だってんだ!!
だが今は、そんな文句を言ってる場合じゃねぇ…
「ゆうひちゃんと一緒ならいいよ」
『え』
「それはダメだ!!
ゆうひはオレと一緒にいる…!!」
「じゃなきゃ行ってやらない」
こ…のヤロー…