願わくば、いつまでもこのままで
第5章 市民プール
「えー、ということで
この定理により物質が……」
パラパラ……カリカリ…
先生の話を聞き、資料を見ながら、ノートをとる。
これがけっこう大変な作業で
役立たずのクーラーのせいで
汗水たらしながら、その作業を行っていた。
ふいに
蝉の鳴き声が
どこからか聞こえてきた。
ミーンミンミン……
「あっつい!!!」
いつもの帰り道、7月最後の日。
園田は隣で持参の団扇をあおいでいた。
夏のせいか、露出が多いのが気になる……それに
園田は腰に薄い羽織るタイプの上着を巻きつけていた。
小学生の頃は皆やってたが
まさか大人になってやる人がいたとは……
「まあ今日から夏休みなんだし、あんまり暑い暑い言ってても意味ないよ」
そう言って梶木はハンカチで汗を拭いていく。
梶木の言ってることは
確かにそうなんだが
人間ストレス溜まるとそう黙っていられないわけで……
「うるさい梶木!」
「ほえるなよ園田
梶木が言ってるのは正論だぞ」
俺は今たまたまハンカチも団扇も持ってないので
着ているシャツを襟を持ってぱたつかせた。
「そうは言ったって暑いものは暑いのよ!
2人は暑くないわけ?」
この炎天下だ、暑いに決まってるっての!!
「この気温で暑くない人はいないと思うけどなぁ」
「あーあ……」
そう気落ちしている園田の眼に、なにかがとまった。
「いいこと思いついた!!」
そう言った後
園田が怪しい笑みを浮かべたように
俺には見えた。
「……いいことって?」
「ふっふっふ
せっかくの夏休み、3人でプールに行きましょ!」
「へ、プール?」
予想外だったのか
梶木はなんともまぁ間抜けな声を出した。
「そうプールよ!
気持ちいいし、楽しいし、暑さをしのげていいじゃない」
「プールかぁ」
まぁ、行かない理由もないしな。
けっこう夏休暇だし、時間を持て余すよりかはね
「じゃあ、3人で行くか」
「おー!!」
「おー…」
暑い夏の中
園田の張り上げた声が響いた。
この定理により物質が……」
パラパラ……カリカリ…
先生の話を聞き、資料を見ながら、ノートをとる。
これがけっこう大変な作業で
役立たずのクーラーのせいで
汗水たらしながら、その作業を行っていた。
ふいに
蝉の鳴き声が
どこからか聞こえてきた。
ミーンミンミン……
「あっつい!!!」
いつもの帰り道、7月最後の日。
園田は隣で持参の団扇をあおいでいた。
夏のせいか、露出が多いのが気になる……それに
園田は腰に薄い羽織るタイプの上着を巻きつけていた。
小学生の頃は皆やってたが
まさか大人になってやる人がいたとは……
「まあ今日から夏休みなんだし、あんまり暑い暑い言ってても意味ないよ」
そう言って梶木はハンカチで汗を拭いていく。
梶木の言ってることは
確かにそうなんだが
人間ストレス溜まるとそう黙っていられないわけで……
「うるさい梶木!」
「ほえるなよ園田
梶木が言ってるのは正論だぞ」
俺は今たまたまハンカチも団扇も持ってないので
着ているシャツを襟を持ってぱたつかせた。
「そうは言ったって暑いものは暑いのよ!
2人は暑くないわけ?」
この炎天下だ、暑いに決まってるっての!!
「この気温で暑くない人はいないと思うけどなぁ」
「あーあ……」
そう気落ちしている園田の眼に、なにかがとまった。
「いいこと思いついた!!」
そう言った後
園田が怪しい笑みを浮かべたように
俺には見えた。
「……いいことって?」
「ふっふっふ
せっかくの夏休み、3人でプールに行きましょ!」
「へ、プール?」
予想外だったのか
梶木はなんともまぁ間抜けな声を出した。
「そうプールよ!
気持ちいいし、楽しいし、暑さをしのげていいじゃない」
「プールかぁ」
まぁ、行かない理由もないしな。
けっこう夏休暇だし、時間を持て余すよりかはね
「じゃあ、3人で行くか」
「おー!!」
「おー…」
暑い夏の中
園田の張り上げた声が響いた。