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願わくば、いつまでもこのままで

第5章 市民プール


更衣室の前で2人梶木と待ってると


しばらくしてから園田が

その後ろをおずおずと比奈ちゃんが

水着姿で出てきた。



「おおっ」



園田は赤の、比奈ちゃんは白のビキニを着ていて

美女2人のビキニ姿を目の前に

思わず感嘆の声が出た。



俺は抱きつきたい衝動を堪えながらも
比奈ちゃんの手をとった。



「比奈ちゃんすっごい可愛い!」



俺は頭の上から足の先まで比奈ちゃんのビキニ姿を見た。



「あ、あんまり見られると……
その……恥ずかしいよ……」



俯きながらほんのりと頬を赤く染める比奈ちゃんはやっぱり可愛い。


あー、くそ

本当に恋人同士だったら人目も気にせず抱きしめられたのに……



俺がにやつきながら
比奈ちゃんをじーっと見てたら

俺と比奈ちゃんが繋いでいた手を
園田が無理矢理離した。


俺は文句を言おうと顔をあげると

園田は公園でのような怖い顔で俺を睨んでいる。


俺は出かかっていた文句を飲み込んだ。



「そ、園田……なにそんな睨んでんだよ……」



恐る恐る聞いてみたが
園田はぶっきらぼうに「別に」と言って
俺から顔を背けた。



「おーい、皆早く行こうよー」



レジャーシートやら弁当やら
いろんなものが詰め込んだ袋を持って
はたから見ていた梶木が俺たちを呼んだ。



「ちょっと待ちなさいよ梶木!」



慌てて園田は走り出す。

俺も比奈ちゃんの手を取って走り出した。



「行こっ比奈ちゃん」

「あっ、うん!」

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