All Arounder
第11章 High School Student
歩いていくと、だんだん学生の数が増えてきた
自分たちみたいに歩いてる人も、自転車に乗っている人も、車で送ってもらう人もいる
そのうち、校門が見えてきた
「あれ学校な」
門を抜けようとしたとき、姫は立ち止まった
「…どうした?」
『あたし…やっぱり入れない…』
「はあ?何で」
『だってあたし…私服だもん…』
さっきから周りの視線が痛い
大志と並んでいると、申し訳ない気分だ
「気にすんなよ、バレねぇって」
一目瞭然だし…
『あたし…さ、酒場に行ってるから…』
姫が体の向きを変えると、大志はその手を掴んだ
『っ…///』
「オレが保証すっからよ、学校初めてなんだろ?」
明るい笑顔を向けられ、姫は恥ずかしい思いで大志に引っ張られていった