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「犯した罪にツケは回ってくる、だとよ。大志」


「おう、井上だったら生涯だけじゃ償いきれねぇほど回ってくるんだろうよ」


「いやそりゃ大志だろが」


「ふざけんなおめぇより人間出来てらー」


「なんだと!!」

『まあまあ』


姫の仲裁ですぐに場が収まる


ーー相方がいるってのは、楽しそうだなぁ


マスターは失笑した





「で、それで
ますます分からんようになってきてんけど、
話聞く限りめちゃめちゃ仲良しちゃう？」


『だよね、淳司さんもすごくいい人そう』



「いいやつだった本当に…ただ、自分でも、驚いているよ」



ーーー？



「人間は、理性を失うと何をしでかすか分からないってことに」



マスターの右手は震えていた




「俺は話にあったように…何度も悪夢を見た。
悪夢から自分を守るために、この刀だけはずっと肌身離さず持っていたんだ。
おまじない…みたいなものかな」


だからあの日も、


ずっと持っていたんだ




「ツケは…回ってくるのさ」



灰皿の上で押しつぶされたタバコの吸い殻からは

細く煙が立ち上っている



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