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「…悪いが、さすがにその話は乗れない」




「ああ！？」






「返してくれよ、俺が拾ったんだ」




淳司は診断書を男の手から奪った


その瞬間、男の拳が淳司の頬に入った




淳司はよろけ、机を掴み損ねて椅子から落ちた






「あい…たたー…
これだから猿は…」




「俺に指図すんじゃねぇ！！」





吠える吠える


賑やかだった居酒屋も、一気に静まりかえり、
他の客たちもことの流れを見守っていた



淳司は、男の怒りが収まるまで
降ってくる拳を黙って受け続けた




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「あんちゃん、なんでやり返さねぇんだよ」


「そうだそうだ、なんだ今のやつ、いい歳してよぉ」





「あ〜いや、ははは、すんませんね、お騒がせしました」




一通り鬱憤を晴らした男は、再び診断書を奪い取って外へ出て行ったのだった



あとに残された淳司に、周りの客が同情の言葉をかける





淳司は男の分まで勘定してしまい、
ほとんど空になった財布の中を見てため息をついた



「…」




あの男は、やりかねないな…





痛む体を引きずりながら、淳司も外へ出た










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