All Arounder
第55章 You Asked For It 2
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「…それから…しばらくは
その七香って、子の家の近くまで行って…
あいつが、来るのを待ったりも…したけど」
「…」
「待てども…待てども、やつぁ来なかった…」
本に書かれた内容と
淳司が発するたどたどしい言葉の内容を
俺はただ聞いていた
「…あの猿…やっぱ、諦めたのかなぁって…
俺もその子の家の近くで…待つのをやめたんだ」
「…もういいよ」
「でもさぁ…半年くらいして…
強盗事件が、多発したんだ…」
「もう、いいよ…」
「まさかっ、て、思って
また
その子の家に、
向かった時には…
ちょーど、ひとがいっぱいいて…」
「もういいから!!
頼むからしゃべるなよ…!!」
「そこでおれ…
久狼を…みたんだぜ…」
息を吸う音が
だんだんと小さくなっていく
「わかったんだょ
そのとき
おれは おまえのたいせ…なヒトをころさせたん…て…」
耳にこびりついていた
家の中から聞こえてくる久狼の叫び声
まるで
「ジュンジ、コロシテヤル」
と言われているようで
それからは
来る日も来る日も久狼の影に怯えたのだった
「おまぇが…こわくて、しょーがなかった…
けっこん…してからもっとこわかったし…
ゆりか、がうまれたら、もっと、こわかった」
「…ばかやろ…お前は七香を…殺してなんかない…」
「くくっ
くろーが…あの子の話をし出すし
ずーっと…刀をふところに、かくしてるし…
この本、中身も見られて…さ…
ついに…ころしにきたのかと
びびっちまったよ…
…でも、なんだ…
おれが…おくびょ…だ、た
だけ
だな」
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「…それから…しばらくは
その七香って、子の家の近くまで行って…
あいつが、来るのを待ったりも…したけど」
「…」
「待てども…待てども、やつぁ来なかった…」
本に書かれた内容と
淳司が発するたどたどしい言葉の内容を
俺はただ聞いていた
「…あの猿…やっぱ、諦めたのかなぁって…
俺もその子の家の近くで…待つのをやめたんだ」
「…もういいよ」
「でもさぁ…半年くらいして…
強盗事件が、多発したんだ…」
「もう、いいよ…」
「まさかっ、て、思って
また
その子の家に、
向かった時には…
ちょーど、ひとがいっぱいいて…」
「もういいから!!
頼むからしゃべるなよ…!!」
「そこでおれ…
久狼を…みたんだぜ…」
息を吸う音が
だんだんと小さくなっていく
「わかったんだょ
そのとき
おれは おまえのたいせ…なヒトをころさせたん…て…」
耳にこびりついていた
家の中から聞こえてくる久狼の叫び声
まるで
「ジュンジ、コロシテヤル」
と言われているようで
それからは
来る日も来る日も久狼の影に怯えたのだった
「おまぇが…こわくて、しょーがなかった…
けっこん…してからもっとこわかったし…
ゆりか、がうまれたら、もっと、こわかった」
「…ばかやろ…お前は七香を…殺してなんかない…」
「くくっ
くろーが…あの子の話をし出すし
ずーっと…刀をふところに、かくしてるし…
この本、中身も見られて…さ…
ついに…ころしにきたのかと
びびっちまったよ…
…でも、なんだ…
おれが…おくびょ…だ、た
だけ
だな」