一万回目のプロポーズ
第13章 孤独かどうか
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「トイレ長かったなー」
『は?
何言ってんの?
馬鹿じゃないの?』
あたしが席に座ると、俊司は何か書きはじめた
「うらっ」
書いた紙をくしゃくしゃに丸め、あたしの頭に命中させる
ここで怒って投げ返すほど、あたしは子供じゃない
『…』
落ちた紙を広げ、汚い手紙を読んだ
"結婚しよー?"
『///』
綺麗に折り畳んで、鞄にしまい込む
そして俊司の顔を見て、自然と浮かぶ笑みを伝える
『うんっ///』
最後に俊司の笑顔をもらって
次の時間の予鈴が鳴った
――――――