一万回目のプロポーズ
第13章 孤独かどうか
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「あーあ、つーかーれーたー」
俊司は机の上に溶けるように倒れていった
毎時間昼寝してたくせに、疲れたとか言うなよ
『今から部活っしょー?』
「まぁね、でも今日は体力作りばっかだからつまんない」
『基礎は大事だから我慢しなさい』
俊司は顔を上げて、その目を細めて笑った
「はーい」
素直な犬みたいで、可愛いなぁ…
鞄を担いで席を立とうとする
けれどその前に、あたしの方に振り返った
「今度の練習試合、見に来いよ」
『え、いいの?』
「もち。
お前に俺のスーパーシュート見せてやる」
頼もしい笑顔に
あたしはまだ、慣れることができない
『うん、行きたい。
俊司のスーパーシュート、見に行きたい///』
「決まりっ
じゃーまた明日な」
にやけてしまうのを隠すのに、必死だった
バイバイなんて言ったら、変な顔になっちゃいそうだったから
手だけ振って
俊司の背中を見送って
その日は俊司とさよならした