一万回目のプロポーズ
第9章 二人でまた
パンを完食してしまい、あたしと俊司はもう一度アトラクションに乗ろうと歩き始めた
「待ち時間短い奴がいいよなー」
『あたしは並んでも平気だよ?』
…あんたと一緒ならさ
平気だよ
「そうか?じゃあ絶叫系でも…」
と言いかけた時、俊司はいきなりあたしを壁へと寄せた
『へ?///』
突然のことに、あたしは俊司の顔を見上げた
『俊司、何して…』
「し」
『?』
俊司の視線を追っていくと、遠くに千尋の姿が見えた
仲良しグループで行動してるみたいだけど、全然楽しくなさそう…
「おい、見つかっちまうから、もっと壁寄れ」
『いや、もうこれ以上は…』
横も後ろももう動けない
なのに俊司は体をぎゅうぎゅうと押して来る
しゅ…俊司の胸に…圧迫されるー
幸せとか、感じるべきところだったんだろうけど
あたしは本当に押し潰されて死ぬかと思った