一万回目のプロポーズ
第9章 二人でまた
ほんの30秒のことだった
俊司はゆっくりあたしから離れ、「ごめん」と一言添えてくれた
心なしか、俊司の顔が赤らんでいた気がする
もしそれが気のせいじゃなかったなら…あたしは嬉しいな…///
「…何ニヤニヤしてんだよ…?」
『ううん、何にも///』
ずっと
こんな時間が続けばいい
そうは思うけど
時間が止まってくれるようなことなんて、ないんだ
『暗くなってきたねー…』
あたしは空を見上げた
パークの中はライトアップされて
目が痛いほど明るいけれど
空はまるで、自分たちが落ちてしまいそうなぐらい真っ暗だった
「集合時間って何時だっけ?」
『んーと…8時だったかなー?』
「あと2時間ないくらいか…もうひとつ、何か乗る?」
『うんっ///』
あたしたちは、そう言いながら
また歩き出した