籠の中のお姫様
第4章 疑いと確信
「クレハー⁉︎いるか?」
気まずい、居心地の悪いそんな空気を変えたのはレオの声だった。
この時助かった、そう思った
「私、行きます。ごめんなさい」
私は逃げた。
この問題から、現実から
目を背けた。
この人に、みんなに言われたら終わりだけど、それでもこの話はもうしたくなかった
「言わないよ」
「え?…」
だけど返ってきた言葉は予想外のものすぎて驚いた。
この人が何を考えているのか分からなかった。
「本当のことを言うのは、君の口からの方がいい。僕が言ったら信じてもらえないだろうしね。」
私の口から…
姫だということを伝えて、出て行かなくちゃいけない。
でも、ここに居たいっ。。
「私…」
「考えておいて、今言ったこと。さ、早く行った方がいいよ。レオが怒るから。」
「はい…」.
ただ返事をすることしかできなくて、逃げるように私は走って部屋を出た。