2人乗り
第4章 ふれることから
俺の部屋に着いたのは夕方
もうこんな時間か…
なんか寂しいな。
まだ一緒に居るのに…
俺は、どんだけ
アキラが好きなんだよ(笑)
ちょっと疲れた俺は、
アキラが座る前に
ベットにダイブした。
「あ~…あたし、
座ろうと思ってたのに~」
「早い者勝ち~」
「ま、いいか。
今日は
自転車乗せてもらったしね」
「いつでも、乗せてやるよ。
アキラなら。
ベット・・・座れよ。
何もしないからさ。」
と言って、自分の体の横を
ポンポンとたたいてみせた。
「……」
黙ったまま
アキラはいつもより静かに
ベットに腰かけ
クッションを抱えた。
「アキラ・・・手、かして。」
と言うと
アキラは右手を俺に預けた。
「あ~、落ち着く~・・・」
俺はそのまま目を閉じて、
アキラの
指一本一本を確かめた。
「アキラ・・・
もう、手つなぐの…
慣れたのか?」
「なんで?」
「ん・・・
つないでも、黙らなくなった。」
「そっか。そうだね。
慣れた…かな。
慣れたってゆーより……」
「なに?」
「いや、なんでもない」
「なんだよ」
「なんでもないよ。
いーじゃん。もう。」
「気になるだろ~」
「お腹すいた!
ピザ食べたい~。」
「え?も~教えてくれよ~…」
「ピザ食べたら…
教えてあげる…」
「ほんと?ほんとか~?」
「(笑)ほんとほんと。」
「よし!
すぐ注文してやる!!(笑」
俺はベットから飛び起きて、
ピザのメニューを取り出し
電話をつかんだ。