テキストサイズ

2人乗り

第4章 ふれることから

俺が抱きしめても

アキラは

何も言わなかった。




俺の心臓は

音が聞こえそうなほど

激しく鳴っていて




恥ずかしいけど

アキラに全部

聞かれちゃってる

って思った







しばらくして俺は



「だから…何?」



と、アキラの髪に

くちびるをあてたまま

たずねた。





アキラは




俺の腕にそっと触れて







「直希のこと…




好き





かも・・・」








と、震えるような声を出した。










あぁ…




俺の一番


聞きたかった言葉だ…





アキラ…

俺、今泣きそう




優しく

抱きしめていた腕に

力を入れ



壊れそうな柔らかいアキラを



俺はぎゅ~っと



抱きしめた。






「アキラ


ありがとう…








めちゃくちゃうれしい…」








そう言って



俺は



アキラの肩に



顎をのせた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ