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カイダン

第5章 オニクビ

月日は流れた。
俺と詩織は結婚した。詩織はOLの仕事をしていて俺は土木の方の仕事をしている。
詩織は会社でセクハラを受けていると言った。
俺はソイツを殺した。
詩織は部長にもセクハラを受けていると言ってきた。俺は殺した。
詩織は自分にセクハラする人がどんどん死んでいると言ってきて、会社の人間は詩織の事を死神と呼ぶようになったらしい。
俺はどうかしていたのかもしれない。詩織の会社の奴らを皆殺しにした。
俺はスッキリした。沢山の人を殺めてしまった事に罪悪感はなく。むしろ晴れ晴れしていた。
ある夜、こんな事を詩織は言ってきた。「ねえ、なんで前変な物もってブツブツいってたの?なんか殺せ、みたいな事が聞こえたけど・・。」
俺は一瞬ドキ、となったが「何でもないよ。」と言った。
詩織は次の日街でナンパにあった事を俺に言ってきた。俺は名前を聞き出し、さっそく殺そうとオニクビを取りに行こうとしたが、おかしい確かに置いてあったはずなのにオニクビがない!
すると後ろに人の気配がした。詩織だった。
「やっぱりあなただったんだね?殺していたのは?栗原も、お父さんを殺したのも私の会社の人を全員殺したのも!」
詩織は目に涙を浮かべて訴えてくる。
「何の話しだ?しかも俺がいつ殺したってんだ?」
詩織はオニクビを突き出し、「これ、これが原因でしょ?私に酷い事をしている人を教えるとあなたはいつもこの変な物に何か言ってた!最初は変な事してる、てだけで何も言わなかったけど、もう怒った!何で殺したの?私の彼氏を、お父さんを?返してよ!」俺は「いいからオニクビを渡せ、な?」と少しずつ近寄っていく。詩織は「こないで!」と言って俺を突き飛ばし、家から出て行った。まずい。警察に言っても信じないとは思うがオニクビを万が一壊されたりでもしようものなら、詩織を救えなくなる!
「待てよ、しおりィィ!」
俺は追いかけた。

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