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性教育学校

第30章 後悔の日々

~莉乃~




みなみが学校を早退したって聞いて
少し嫌な予感がした

渓人は普通に授業出てるし…
解決出来なかったのかな




学校が終わって
あたしは一目散に寮に帰った



ガチャッ


すぐみなみの部屋に直行した


「っみなみ!ただいま…」

「…おかえり」


泣きはらした目
小さくて弱々しい声

この時点で
あたしは怖くなった


「……話したんだよね?」

みなみは頷いた

その先を聞くのが怖くかった
聞きたいことも聞けない…





「…別れたよ」




沈黙の中
みなみが声を発した
あたしが一番聞きたくなかった言葉



「嘘…だよね?
別れたなんて冗談でしょ…?」


信じたくない信じたくない
ほんとは分かってるけど
嘘だって信じたかった



「…別れた」



何か言わなきゃいけない
でも言葉が浮かばない


「…ちょっ、いいの!?
みなみはそれでいいの!?」



「…いいの」




みなみの言葉に
何もいい返せなかった

さっきまで
元気なかったけど
渓人への思いがすごく
感じられてたのに…


今のみなみは
この世の終わりみたいな
希望が何もないって顔してる


みなみがみなみじゃない…




「あたし…ご飯作らなきゃ…」

みなみから
あたしは逃げた…

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