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性教育学校

第33章 すれ違い




あたしは屋上を
走って出ていった



あたしばっかり
まだこんなに好きなんて……っ

ほんと…あたしもこりないなぁ……



好き。
前まですんなり言えた言葉

今では
無くさなきゃいけない
消さなきゃいけない言葉


恋って辛い。








~渓人~


俺から離れていく
みなみの後ろ姿を
俺は黙って見つめていた



屋上を出て
みなみの姿が見えなくなっても
ドアをずっと見つめる



「…もう、遅いよな」


俺の事なんか
もう吹っ切れたよな…



あんなに近くにいたのに
あんなに思い合ってたのに

今は違う…




「…はぁ」

一人ため息をつく



「あの女の時より…
ずっとずっと……いてぇ……。」


気付いてなかった訳じゃないけど
俺は自分で思ってた以上に
みなみが好きだ

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