性教育学校
第37章 2日目
「…ハァハァ」
二人はようやく離れた
「男と女よりも
男と男のほうが面白いだろっ♪」
渓人はもうダウンしてる
床で眠っていた
「ん~それもそっかぁ」
莉乃もうとうとして
そのまま眠ってしまった
あたしは
言葉も出ない
複雑な…気持ちだ
「ごめんね?みなみちゃん」
「…え?」
「莉乃とやるよりは
いいかなーって思ったんだけど…」
「もしかして…あたしのため?」
「だって今にも泣きそうだからさぁ
見てらんないんだよね~」
もう酔っちゃって
好き放題やったんだと思ってた…けど
裕希くんはあたしの為に…
「あー渓人の感覚が残ってる…」
一所懸命に
口を拭いていた
「…どうして……
いつもあたしの気持ち分かるの?」
「そんなの…
好きだからじゃない?」
あたしを優しく抱き締めてくれる
拒むことなく
あたしも抱き締め返すのは
やっぱりお酒が入ってるからだよね…
「もう酔ってくらくらするわー
セクハラしてごめんな?」
「ううん…ありがとー…」
裕希くんはそーいったけど
本当は嘘でしょう?
だって…
裕希くんの鼓動
すっごく速くて…あたしに伝わった
ほんとは
酔ってなんかないんでしょう?
……あたしも同じだけどね
莉乃と渓人がいつ起きるか分からないけど
お互いに抱きしめてる手を
離そうとしなかった