恐いものは
沸点を超えた怒りがもたらす荒んだ心
目には目
花には花
修斗の視線が捕らえるものは…
「‥‥俺と、同じ目に合わせるんだよ‥‥」
由奈への想いの強さを感じるとともに、色のない言葉に冷たい風が吹き抜けました
由奈の左胸、まさに心臓に力を込め、その言葉より早く決別の意思を覗かせた修斗
由奈から離れ極道としてのみ存在することを選んだ修斗の向かう先を思う時、奪う、散らす…そんな言葉ばかりが浮かびます
修斗に刻まれた言葉と新たな不安を胸に由奈はひとりで生きられるのか…
更に暗雲立ち込める柊と萌の運命は…
ドラマの醍醐味を更新いただくたびに感じています!
ありがとうございます!
れい☆さんのレビュー一覧
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[評価] ★★★★★
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[評価] ★★★★★嘘の本気か
本気のウソか
修斗の想いが牙をむいた
ギラつく本能の危うさを覗かせながら
死の恐怖と屈辱を突きつける
修斗の醒めた狂気
追い詰められ呼び覚まされる
由奈の生への執着
その疾走感と臨場感は呼吸すら忘れるほど
そして
由奈が死にたくない、と叫ぶ声を聞いた時
頬が濡れていることに気付きました
胸震わす荒ぶる夜は
ギリギリの命のぶつかり合い…
由奈がバルコニーを越え得なかった時間が、左手のうさぎにあるのなら
守られた命は由奈ひとりのものではない、と思うのです
由奈と修斗
ふたりで歩く道はあるのでしょうか…
更なるドラマチックを兆す年初の更新
ありがとうございます!
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[評価] ★★★★★手折られた花が心に抱くのは 一人だけ
手折ったものの心にも、ひとりだけ
すれ違いの花園には
ただ 風が吹くばかり…
人の想いはどこへゆくのでしょう
空の高みへ昇るのか
却火に灼かれ消えるのか…
夜の中増幅する柊の不安と新たな決意に
指輪が祈りの光を放ち
同じ夜の中
深い嘆きと絶望に打ちひしがれる由奈
別れのシーンの余韻が冷めぬまま
上手と下手それぞれにスポットがあたる
モノローグの舞台を見るようで、息をのむ演出でした
由奈が望む、時を止めて旅立つ遠く
ひりつく心で修斗を呼んでしまいます…
2016年から2017年へ
禁兄と共に時を繋ぐことができ幸せでした
ありがとうございます!
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[評価] ★★★★★その“時”
深い絶望の中いつもながらの甲斐甲斐しさを見せる由奈
揺れる想いの描写に見つめる柊のやるせない胸の内が窺え、読みながら鼓動の高まりを感じていました
ひたむきな想いを知ればこそ
真正面から真実を告げる柊の潔さ
そして細い糸さえ途切れた時全てを受け入れた由奈もまた…
柊の唇に残した秘密はそんな由奈のささやかな祈りだったのでしょう
最後のさよならは由奈から…
新たな柊の覚悟と共に由奈がどれほど柊を愛していたか深く胸に刻まれました
渾身の別れのシーン
ありがとうございました!
星の王子さまは胸に抱いた花の元へ
愛の記憶は今、思い出に…
読後どれほどの時間か目を、閉じたままでした -
[評価] ★★★★★二人歩いてきた歴史が
ひとつの恋の前に壊れゆく音がする
由奈が真に見なければならないものは
修斗の瞳の奥に宿る哀しみ、想いであったはずなのに…
二人のなりふり構わない応酬
飲み込もうとする却火、抗う一途な恋の炎
そして
堰が切れたように沸点に達する修斗の怒り
打ち付けられた由奈の姿に修斗の心が折れるまでの息も吐かせぬ緊張と疾走感
まるで密室劇のクライマックスを観るようでした
由奈がかつて心に兆した星の王子さまの帰郷はどのような絵を描くのか
更に高まる緊張と熱情
禁兄ドラマチックから目が離せません!
更新ありがとうございます
「誕生日なんて、二度と祝わねえ‥‥」
修斗の心が泣いている… -
[評価] ★★★★★冷えた薄闇に二つの火が燃える
由奈の想いと
それを見つめる修斗の憤怒…
怒りの焔は恋心を飲み込もうと
ひときわ激しい
今、由奈の心はすがるようにひたすら柊へと向かうのでしょう
哀しいまでに
叩きつけるように押された照明のスイッチ
一瞬にして明るむ部屋
このシーンに修斗と由奈の今が凝縮されているようでその筆致の鮮やかに息を呑みました
穏やかな柊の声音の意味を私たちは知っている…
そのことが由奈を引き留める手となり、修斗の激した言葉を理解するよすがとなって心を揺さぶられます
生涯忘れられない誕生日になるだろう由奈…
ぶつかり合う想いの行方から目が離せません
更新ありがとうございます!
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[評価] ★★★★★薄蒼い闇の中
向き合う由奈と修斗の想いが浮かびあがる
電気をつけたくなかったのは修斗も同じかもしれない…
部屋を出ることは由奈にとって全ての終焉
なんとか夢にしがみつこうとする由奈が切ない
けれど
「今は負け戦だとしても、引き際を見誤らなければ、必ず再起の時が来る」
修斗の言葉は由奈へと同時に、自分に言い聞かせているように思えます
このシーン、由奈の哀しみに重なり修斗の痛みが伝わってくるのです
まるで由奈と修斗、二人でひとつであるように
柊からの電話にもう一つの嵐を予感します
更新ありがとうございます!
最後の理性を保って由奈に向かう修斗に、優しさと男の美学を感じました -
[評価] ★★★★★暗闇の中
蹲り 震えるばかりの小さな兎…
胸に炎を抱き
夜を駆ける修斗の慟哭が
闇の彼方から響いてくる
それは怒りなのか
嘆きなのか
それとも由奈への想いの激しさなのか
ついに
由奈の、ふたりの夢が砕けてしまった…
柊との関係ばかりかその宿命までもが由奈が檻から出ることを許さないとは!
奈落の底に突き落とされ、嗚咽を洩らす由奈の心情が丁寧に、細やかに綴られていることがいっそう哀しく、読みながら指先が冷えてゆくのを止められませんでした
更新ありがとうございます!
辛いシーンを描かれる作者さまに想いを至す時、私の心も震えます
この嵐の夜、ともに歩かせてくださいね -
[評価] ★★★★★光に寄り添う影がついに動いた
オールバック スーツ姿 三白眼…
いつか柊と対峙する時が来るという予感は抜けない棘のように心にあったものの、まさかこのタイミングでとは!
しかも柊を値踏みするような慇懃無礼はほんの挨拶代わりなのでしょう
握手の強さが柊の不実を責めているように思えます
萌が居合わせたら漂う空気の冷たさに怯えたことでしょう
ブーケだけが全てを見ていた…
幸せの余韻に重なるようしつらえられた嵐の兆し
明暗の演出の見事さに作者さまの思い入れの強さを感じました
続きは如何に…
更新ありがとうございます!
嵐に向かう物語の行く末を見届ける覚悟を新たにしました!
心は作者さまと共に…
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[評価] ★★★★★幸せな夜の終焉に描かれる美しい官能…
深いくちづけ 柊の愛撫
絡み合う熱 重なる吐息
萌の鼓動が高まり
肌が染まる様が鮮やかに浮かぶ
限られた時間が吹き込む風ともなったのか
蝋燭の焔がひときわ激しく燃え上がるようなふたりの五分
萌の熱を昇華するには短すぎ…
魅入られながら切なさがこみ上げる
それにしても
和虎のはからいの粋なこと!
柊を犬になぞらえるあたりも和虎らしい感性を感じ、柊との絆の強さ、萌への愛情の深さの心地よい夜でもありました
この夜の煌めきがこれからのふたりの道を照らしてくれることを…
更新ありがとうございます!
…酔わされ通しです