あの日交わした約束の地にあって
ふたり
想いを確かめ合うさまは
恋の始まりに似て
静かに 静かに
薔薇色の時が流れる
初めて柊と萌が結ばれる夜
「いつか一緒に行こう‥‥?」
「‥‥本当?」
そう言い交わしたシーンを思い出していました
その場所にいるふたり
──手放しで送り続けた愛は今
やまびこのように
無限の愛となって還る
とは、なんと美しい描写でしょう!
洒落た和虎の気遣いに朗らかに笑う柊と雪景色にはしゃぐ萌
囁き合う愛の言葉も初々しく胸をくすぐります
ああ、こんなふたりを見たかった…
更新ありがとうございます!
柊を抱きしめたい萌は次に何を語ってくれるのでしょう…
れい☆さんのレビュー一覧
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[評価] ★★★★★
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[評価] ★★★★★それが慈雨であったと知るのは
嵐のさなかにあっても
明日を信じたものだけなのだろう
今
眠り続けた永遠の愛が
芽吹きの時を迎えている…
最後部に座り手を繋ぐ柊と萌
まるでそこにだけ光が注いでいるような、そんな思いで見つめていました
「…記憶を取り戻したことも、愛の言葉も、直接会って伝えたかったの」と語る萌のいじらしさ
スローステップを初恋のそれのようと語る柊の優しさ
静かに始まった二人の第2章は、懐かしい柊のマンションという場を得てどのような展開を見せるのか…
期待が膨らみます
でも今ごろ和虎や灰谷氏たちはやきもきしていることでしょうね
幸せの予感のひと場面、更新ありがとうございます! -
[評価] ★★★★★新たな扉が開くたびに
人は心を強くするのだろう
そして
歩き出す道は
きっと光に満ちている…
手紙が2通そろってKENTAROの胸に抱かれた時、心から安堵の息をつきました
役目を果たし手紙自身の長く数奇な旅も終わる…
3人が心の重荷を下ろし別れを告げるシーンがしみじみと胸に残ります
そして柊と萌が手を繋ぎ歩くシーンは最終章の始まりに相応しく眩しい思いです
会いたかった、は愛してると同意語なのですよね
空白の時を埋めるこれからのふたりの描写が楽しみです
永遠の愛を見つめたい…
更新ありがとうございます!
柊が待ち続けた7年、しののめ様が禁兄を描き続けてくれた7年、重なる時間が感慨深いです -
[評価] ★★★★★愛することは 哀しい
愛されることもまた…
けれど やはり 愛はすべてを凌駕する
私はいつも祈りに近い感情を持ちながら本作を読んでいるのですが、今、この章を読み始めた時からのすべての祈りが届いた想いでいます
最期の時に愛だけを胸に残し謙太郎を救った夏巳さん
赦されない呪縛から解き放たれたKENTARO
そして、自らの痛みを越え夏巳さんの化身ともなった萌と彼女を抱き幸せと奇跡を噛みしめる柊…
修羅の時も禁忌もすべてが昇華されたような今回のシーンにある意味禁兄ドラマチックの集大成を感じ、美しい愛の形を描き出す作者さまに改めて唸るばかりです
更新ありがとうございます!
印象深いシーンでした… -
[評価] ★★★★★その人は そこにいた
待ちつづける魂として
今 その人もそこにいる
三人を繋ぐ奇跡となって…
── 無理やり抱いた
そう口にした時KENTAROの心までが膝をつき深く項垂れたように思えました
まるで懺悔をするように…
ああ、そうなのだ、手紙の封を切るという一見無謀な萌の行為は恐らく無意識にせよKENTAROに告白をさせ夏巳さんの声を聞かせるためのものに他ならない…
柊、あなたの最愛の人はこんなにも強く慈悲深い、と思わず呟き唸りました
KENTAROとの相似と相違、禁忌を廻る柊の想いに心を寄せながら手紙で語られるのは赦しか嘆きか、さらに息をのむ思いです
更新ありがとうございます! -
[評価] ★★★★★昨日は知らなかった今日がある
それならば
明日のための今日にもできるだろう
あと少しの勇気をもって…
立ち止まる手負いのライオンは、立ちすくみ動けずにいるようで…
それは甦った手紙ゆえか、それとも萌の存在ゆえか
美弥子さんや巽さんの想いを抱えた萌が、KENTAROに一歩また一歩と迫ってゆくシーンに緊張が高まります
「…私も、この手紙も、目覚めの時が来たように思っています」
苛酷な運命を乗り越えた萌だからできることがある
ああ、萌は今捨て身で対峙しているのだと私も柊と同じに息をのむ思いです
更新ありがとうございます!
夏巳さんの言葉に心が動いたKENTAROにかすかな希望を見ましたが… -
[評価] ★★★★★雪原に降り立った天使…
差し伸ばす手が額にふれる
涙を流せ
心を放て
時は今 今こそがその時…
神様はもう一度チャンスを与えましたね
柊に暴力的に言葉を投げつけ言い逃げのように立ち去ったKENTAROに訪れた最後のチャンスは、真実と向き合い、柊とも向き合い呪縛から解き放たれるためのもの
そしてすべての中心には今、萌がいる…
その萌を紹介する時の「私の大切な女性」という言葉に胸を張る柊の姿が見えました
2通の手紙が漸くその役目を果たそうとしている緊迫の瞬間に震えます
同時に、柊と萌が共にその時に立ち会うことへの秘かな高揚感
禁兄ドラマティック、今ここに…!
更新ありがとうございます -
[評価] ★★★★★その声は
7年の時を越え
さながら祝福の鐘の音にも似て…
── 七年もあなたを一人にして、ごめんね‥‥
萌の言葉に胸が震えました
どれほどこの時を待ったことでしょう!
どれほどこの時を信じ続けたことでしょう!
ただただ胸の前で手を組み、ふたりが融け合うように抱き抱かれるさまを見つめていました…!
ダスティピンク
黒髪
薔薇色
柊は今、白い雪のキャンバスに描かれた彩りを心に刻んだことでしょうね
永遠の愛
絶望が歓喜に転じた柊に思いを重ね喜びを噛みしめています
待ち続けた柊の強さに、痛みを乗り越えた萌の勇気に、心からの祝福を!
更新ありがとうございます
他にはもう何も いらない…まさに! -
[評価] ★★★★★因、そして
果
雪の中 すれ違うばかりの想いが二つ…
KENTAROが頑なになればなるほど浮かび上がる事実
けれどその頑なさには身勝手な思い込みがあったとは!柊の衝撃はどれほどでしょう…
憎悪と怨嗟を吐き出すように暴力的な言葉を投げるKENTAROと踏みとどまりなお真実をと迫る柊
傷つけ合わなければ出会うことのできなかった二人に胸が張り裂けそうです
そしてこの緊迫感!熱くぶつかり合う感情に冴えた空気を纏わせた描写に唸りました
ラスト、光明が差すとはこういうことかとほっとする思いは、あの夜を乗り越えたふたりの愛の描写への期待に繋がります
更新ありがとうございます!
柊の独白が、切ない… -
[評価] ★★★★★鏡は過去を映すのか
鏡は 真実を映すのか
鏡は…
打ち砕け !
そして 解き放たれよ 二人とも
何を恐れているのだろう、KENTAROは…
予想通り歓迎をしないながら立ち去ることもなくただ苛立つ態度
突然現れた柊という現実に逃げ場を失い禁忌を告げたのでしょうか、いとも容易く
苦しみならば地獄を見てきたのだよ、柊は、と教えてやりたい衝動を覚えます
事実だけを告げ逃げようとするKENTAROとそれ以上に真実を求める柊
せめぎ合いに呼吸が苦しくなるほどです
二人の行き着く先はどこなのか…
更新ありがとうございます!
これを逃せばKENTAROの救われる時は二度とない、そんな気がしてなりません…