掲示板

みんなで掌編小説を投稿しよう!

誰でも参加自由。小説ジャンルも自由。

1レス(500文字以内)で完結する掌編小説を投稿してください。掲示板ジャンルを【宣伝】にしたのは、レスに短い小説を投稿することで、

「この人、こんな感じの小説書くんだな。もっと他の作品も見てみたいな」

という感じで、ここに小説を載せることが間接的にその人にとっての宣伝になってくれればいいな、という思いで選びました(なので、宣伝だけ書くというのはご遠慮ください。あくまでも小説を投稿してください)

掌編小説というのは、200文字~800文字で完結する超短い小説をさします。掌編小説の文字数規定でいえば800文字までなのですが、ここの掲示板のコメント文字数制限が500文字までなので、かなり短くなりますが、500文字以内の小説を書いてください。

楽しい作品がたくさん投稿されることを願って…

スタート!!


9 【天然過ぎる親友】

私の親友はのほほんとした天然さん。私は、彼氏いない歴=年齢の何も知らない純情な彼女と話すのが大好きで、今日も酔いが回ってきた頃に話を振ってみた。

「新しい彼氏が出来たんだ」
「えーいいなー私も欲しい」

「頑張れ」
「ねえ、話聞かせて?」

「誰にも言わないでね」
「うんうん」

「実は昨日初めていったの」
「えー、彼のお家?」

「彼、すごく大きくて」
「お金持ちなんだー」

「めちゃくちゃ濡れちゃって」
「あー、昨日雨だったしね」

「すごく激しくて」
「雷凄かったよね」

「何度もいかされて」
「買い物?雨なのに酷くない?」

「がんがんつかれて」
「そりゃ疲れるよね」

「もー最高だった」.
「えー!行かされて疲れて最高っておかしくない」

友よ。永遠にそのままで私を癒してくれ。
10 天然すぎる親友……
確かに癒されるかも。

あ、みとひとみさん、はじめまして(^^)

11 ※すみません、間違えました。
ここは小説を投稿するスレでした。
(2レス無駄にして申し訳ございません)
12 【作家】

私、伊藤あかり。職業、作家。ただいま、大スランプ中…。

「ダメ。全然書けない。ねぇ、もう無理…」

かれこれ15杯目のコーヒーを飲み始めた編集さんに助けを求める。

「こっちだって限界です!もうお腹たっぷたぷ!」

いや、それは貴方のさじ加減一つでしょうよ…。

「ねぇ。絵なら描けるの。イラストレーターに転職しようかな」

原稿用紙の余白にラクガキをしながらぼやいてみるが…

「先生。3年前、文章なら書けるって言ってイラストレーターから作家に転職したんですよね?」

……怒られました。

「ねぇ、中野さんはなんで編集者になったの?」
「先生の、作品に、惚れたからです」
「……。イラスト?それとも小説?」
「両方です。でも先生の作品の中で一番好きなのは、絵本です」
「絵本…」

思い出した。我が子を喜ばせたくて、我が子に読み聞かせるために、初めて書いたのが絵本だ。

「先生が届けたいコトを書いてください。誰に、何を、届けたいですか?」

最近、何を書いたら売れるかばかり気にしていた。でも、届けたい言葉が届けたい相手に届けば、それでいい。

「ありがとう。書けそう」


13 【教習所】

俺は、自動車教習所で教官をしている、青里真薫(あおりまくる)、38歳だ。

今日は高速道路の講習。担当する生徒は、三人。一人は58歳の男性。20も上の先輩だが、なぜ、この年で免許を取ろうと思ったのだ?
後は、高卒の男性と20代の女性で、一人ずつ交代で行う。最初は58歳の男性だ。

「私、教官の青里と言います。比谷八功(ひややつ こう)さんですね」
「よろしくお願いします」

講習がはじまった。
車は車道から、高速道路の入り口に入る。料金はもちろんこちら側が支払うため、運転席の男性に金額を預ける。支払う方法を知るのも講習のうち。

車は、スピードを上げていく。少々、スピードを出しすぎではないか?

「スピード落としましょう」と言うと、
「大変です。ブレーキがききません」と言う。そんなことはないだろと、補助ブレーキを踏む。効かない。
なんでっ!?
車を端によせハンドブレーキをかけようと前を見つつ、グッと握り手前に引く前に車は止まった。
比谷八さんは俺を見て言った。
「あ、ブレーキが効きました」
俺は、ホッとした。

だが比谷八さんは続ける。

「教官、ええ加減に離しなはれ」
14 【天然過ぎる親友②】

私の親友はのほほんとした天然さん。今日も酔いが回ってきた頃に話を振ってみた。

「昨日も彼氏のところに行ってきたんだ」
「ねえ、話聞かせて?」

「誰にも言わないでね」
「うんうん」

「彼にクリの皮剥かれちゃって」
「甘栗?」

「初めてだったからびっくりしちゃって」
「男の人と甘栗食べた事ないからわかんないけど」

「プリっとして美味しそうって言うから」
「へー、どこの甘栗だろう。食べてみたい」

「受け入れちゃったら」
「うん、それは食べるべきだよ」

「初めての感覚で痺れちゃって」
「まさか毒入りだった?」

「ピクピクしちゃって」
「えっやばくない?」

「意識飛んじゃって」
「もうそれ殺人未遂じゃん」

「もー最高だった」.
「えー!毒入り甘栗食べさせられて死にかけたのに最高っておかしくない」

友よ。今日も癒してくれてありがとう。
15 【レッド? or ブルー?】

 爆弾処理班である俺は、配属されたばかりの若造と二人で、時限爆弾が設置された場所に駆けつけた。
 クソッ、犯人のヤツ。警視庁の地下に仕掛けやがって。しかも残り時間が一分しかない。爆発すれば、警視庁は全崩壊だ。
 止めるには、爆弾を繋ぐ赤と青の導線のどっちかを切るしか方法がないが、間違えたら即爆発。しかも犯人はすでに自殺。答えは闇の中だ。
 それでも俺は冷静でいられた。
 なぜなら――どっちを切れば正解かを知っているからだ。
「先輩っ! どっちですかっ!?」
 若造が震える手でハサミを持って、俺の答えを待っている。
 俺はすぐさま――
「青だっ! 青を切れっ!」と叫んだ。
 そう。答えは『青』だ。今までの時限爆弾も全て青だった。それと、名探偵コ●ンのラ●ちゃんも青を切って助かっている。だから、間違いない。
「本当にいいんですね!?」
「大丈夫だ! 俺を信じろっ!」
 若造は俺の揺るぎない言葉に、しっかりと頷いた。
 俺も、若造の背中を押すように力強く頷く。
「いけっ!」
「はいっ!」
 若造は躊躇することなく、ハサミを青の導線に持っていき、
 プツンと切っ
16 【体を売る人】

 大学のゼミで、たまたま近くの席になり、ちょっと話す機会のあった英子さん。着てる服も高そうだし、持っているバッグもブランドもの(疎い私でもわかるぐらい有名なやつ)親が金持ちなのかな、とか、パパ活みたいなことでもしてるのかな、とちょっと気になっていた。

 そして、もう1つ気になること。彼女は時々大学に来なくなる。それもわりと長く。ある日、気になって長期休みの理由を聞いてみた。

「ちょっと体調崩して…」
「大丈夫なの?」
「うん、もう平気」

 それから数か月後、またしばらく見ないなと思ったら、今度は眼帯をして出てきた。最初は特に気に留めていなかったけど、それから1ヶ月経っても、2ヶ月経っても、ずっと眼帯が取れない。また気になって聞いてみた

「眼帯、なかなか取れないね」
「うん、一生取れないかな」
「えっ」

 なんと、彼女は、右の眼球を売ったのだと言う。他にも、これまでに腎臓を売り、骨を売り、髪も売り、血液も売ったという。

「なんでそんなこと…」
「移植用、実験用、用途はいろいろよ」
「そうじゃなくて」
「…お金の為よ」

私は逃げた。英子が、怖かった。

17 【花火】

あそぼー。
あそぼー。
一緒にいこー。

複数の声が私を誘う。でも私は何も答えない。

ゆうちゃん?
大丈夫?
聞こえるー?

誘いの声が不安そうな声音に変わる。でも私は何も答えない。

ゆうちゃん、聞いてる?
ゆうちゃん、来ないの?
私たち、行っちゃうよ?

誘いの声が怒りを含んだ声音に変わる。でも私は何も答えない。

……そして私は、一人になった。

私は拒否はしていない。ただ、答えなかっただけ。
だけど、誰もいなくなった。

花火はいい。こちらからの歓声なんて、あんな上空でしかも自分自身があれだけの爆音を響かせていては聞こえないだろうに、それでも上がり続ける。そして輝く。つまり、私が何も答えなくても、上がり続け、私の目を楽しませてくれるのだ。そんなことを考えながら、無言で花火を眺めつづけた。

私を一人にしたのは、友達なのか。私自身なのか。
18 【準備してたのね】

救急車で運ばれてきた96歳のおばあちゃん。

家族が呼ばれ医師より

「高齢ですので何があってもおかしくない状況です」

と言われ、家族は泣き崩れた。

そのおばあちゃんは子沢山で入院後、多くの親族が入れ替わり立ち替わりお見舞いに現れた。

「おばあちゃん頑張って」

と涙を流す人もいてきっと皆に愛され、いいおばあちゃんだったんだと推測した。

2日後、再び家族が呼ばれ医師より

「治療の効果が現れ病状は改善されています。来週には退院できるでしょう。よかったですね」

と言われ家族は顔を見合わせた後ぎこちなく笑いながら

「ありがとうございます」

と先生にお礼をし帰宅した。

元気になったおばあちゃんは認知症があるもののいつもニコニコ笑いとても可愛らしい人だった。

数日後、すっかりお見舞いの足が途絶えた病室には、そのおばあちゃんの満面の笑顔の『白黒写真』が飾られていた。





準備してたのね。






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